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景子  もう、またハニワ顔しちゃって。・・・まあ、3億円の喜びのあとじゃ、そんなに大きくないのかもしれないけど。
     でも、今度は絶対間違いないよ。それにこれは士郎が自分で買ってきたやつだもん。正真正銘士郎のものだよ!
士郎  ・・・・・・。
景子  ね、どうする?ん〜、400万円じゃお店はちょっと無理かも知れないけど、でもなんでも好きなもの買えるよ。
     ね、ねっ、どうする?!
士郎  ・・・・・・。
景子  士郎お店以外だったら何が欲しいの?テレビ?・・・それともいっそのこと引越しする?
     士郎、このアパート狭くていやだって言ってたもんね。
士郎  ・・・・・・。
景子  あっ!約束!私にもなんか買ってよ。じゃあ、400万だし、ジバンシーの口紅でいいよ。
     バックのほうはいいからさ。口紅1本くらいいいじゃない。ん〜、でもやっぱり2本は
     ほしいかな・・・・・・って、士郎?・・・ちょっと何やって・・・・・・?!

士郎、当たりくじを破き、思いきり真っ二つに引き裂く。

景子  えっ?!ええっ?!!

士郎は、その宝くじをびりびりに破き、その破片を部屋中にばらまく。

景子  ああーーーーっ!
士郎  ・・・・・・。
景子  士郎、どうしてぇ・・・?
士郎  いや、これはもういらない。
景子  え?
士郎  (胸をはって)もう、宝くじは買わない。
景子  ・・・・・・。
士郎  ・・・・・・。(景子を見る)
景子  ・・・そっか。わかったよ。
士郎  ・・・うん。(しばらく間をおいて)なんか腹が減ったな。
景子  え?
士郎  そういえば俺、朝から何も食べてないんだ。
景子  そうだね、ずっとばたばたしてたもん。私もおなかすいた。
士郎  ラーメンでも食べにいくか。
景子  うん。

テーマ曲「宝くじは買わない」が流れる。
景子に手を差し出す士郎。景子は士郎の手を取り、
2人は手をつないで笑いながら部屋を出て行く。


「宝くじは買わない」   RCサクセション 
               作詞 忌野清志郎

宝くじは買わない だってぼくは
 お金なんかいらないんだ
宝くじは買わない だってぼくには
 愛してくれるひとが いるからさ

どんなにお金があったって
 今より幸せになれるはずがない

宝くじは買わない だってぼくは
 恋をしているから 何もいらない

400万円が当たっても
 今より幸せになれるはずがない

宝くじは買わない だってぼくは
 お金で買えないものをもらったんだ

お金で買えないものをもらったんだ



ー幕ー


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